ちょうど一週間前の3月9日、Unreal EngineでおなじみのEpic GamesがRealityCaptureの開発元Capturing Realityを買収したニュースが流れました。
ここでRealityCaptureとUE4の連携についてに記事を書いた数日後にそんなことある!?
今後をやってくるUE5の展開を考えると可能性としては無くはないとはいえ、さすがに突然のニュースで驚きましたね…。
RalityCaptureの変更点
Epic Gamesの傘下に入ったことにより、ライセンス形態と価格が変更になりました。
従来のライセンスはPPI版、PGM版、Enterprise版(とSteam版)でしたが、PPI版とEnterprise版(とSteam版)にまとめられました。
※各ライセンスの違いを簡潔にまとめると、PPI版は使用料無料書き出しは従量課金制、Enterprise版はフル機能永久ライセンス、Steam版は機能制限あり廉価のサブスクリプションとなります。
そして一番のニュースは、従来は日本円で200万円ほどしていたEnterprise版が40万円程度まで下がったことでしょう。
写真枚数、画素数、レーザースキャン配置数が無制限のライセンスが80%OFFになったインパクトはかなり大きい…!
なお、Enterprise版は定価の25%/年のメンテナンス料が掛かります。
次に変わったのはアカウントの扱いです。
今までのRealityCaptureのアカウントはEpicアカウントに統合されました。
Epicアカウントとの統合手続きをすると、ライセンス毎に特典がもらえます。
- PPI版→8000 PPIクレジット
- PGM版→Enterprise版(メンテナンス料無し?)
- Steam版→Etnerprise版(メンテナンス料あり)
機能制限されていないEnterprise版が丸っと貰えてしまうというのはかなり太っ腹な内容です。
※Steam版の特典権利は3月9日までにサブスクリプションが有効だった場合
統合するとどうなるか
諸所手続きを踏み、Epicアカウントに統合すると管理画面がEpicアカウントの物になり従来のアカウントはLegacy Accountsとしてまとめられます。
自分はSteam版とPPI版で別々のアカウントになっていたので、ここも分かれて表示されています。
PPI版を使っていた際にクレジットを購入した履歴や領収書、Pinの管理をしていた場合は新しいEpicアカウントの管理画面には表示されません。
それらの情報を見るにはこのLegacy AccountsからOpenを押し、従来のアカウント画面から確認することが出来ます。従来アカウントの管理画面から再びEpicアカウントに戻る場合には、ブラウザの戻るボタンではなくBack to Epic Accountを押した方が安全です。
永久ライセンスとメンテナンス
Stem版やPGM版からアカウントを統合してもらえる特典はEnterprise版の永久ライセンスとなっています。
永久と言う事はライセンス提供時期に期限がない、更新や買い替えなど必要なくずっと使えるという事を意味しています。
管理画面のLicensesを開くと特典のEnterprise版のライセンスが表示されています。
最初はアクティベートがまだされていない状態で、名前の横にある〇を押すとアクティベートされ完了するとDetailsに詳細情報が表示されるようになります。
ライセンス提供時期が2121年となっているのは、永久ライセンスであることを意味しています。
永久と言いつつ100年後に設定してあるのがちょっと面白いですが、まぁそれまで生きていることは無いので…。
しかし、ライセンスが永久と言ってもメンテナンスは1年ごとに更新しないといけません。
メンテナンスとはサポートやアップデートなどを受けられる権利の事を言います。
Maintenance endとあるのがメンテナンス終了時期で1年間のメンテナンス料を支払うタイミングとなっています。
メンテナンスの更新を行わなくても使用し続ける事は可能ですが、アップデートを受けることが出来ず今後搭載されるかもしれない新機能やソフトの性能向上などの恩恵を受けることが出来なくなります。
そして、注意が必要なのがアクティベートを行った瞬間からライセンスが有効になり、メンテナンス期間が発生します。
つまり、メンテナンス料の支払いまでのカウントダウンが始まるという事になります。
注意点
ライセンス毎の制約や注意点などについて。
Steam版
写真枚数1000枚まで、レーザースキャン配置数、エクスポート機能など機能制限あり。
無料でEnterprise版が貰えるが定価の25%の年間メンテナンス料が発生する。
メンテナンスの更新をしなかった場合には新規に定価で購入する必要がある。
Enterprise版を有効化してもSteam版のサブスクリプションは継続したままになっているので使用しない場合は切る。
PPI版
書き出ししない限り機能制限なしの無料で利用できるので体験版としても活用できる。
ただし、保存したファイルは他のライセンス版では開けない。
最後に、Epicアカウントとの統合による特典の受け取り期限は2021年5月31日となっています。
Epic Games傘下になったことでMegascanの様にUE4の中にボタンが出来るのか…今後どうUnreal Engineとの関係が深まっていくのか気になるところです。
3/18:Steam版の特典権利について追記しました。